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ESR株式会社 代表取締役 スチュアート・ギブソン

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代表取締役 スチュアート・ギブソン

代表取締役 スチュアート・ギブソン

代表取締役 スチュアート・ギブソン

ESR株式会社
設立 2016年
事業内容
    • 物流不動産の開発・所有・運営・投資助言
会社HP https://www.esr.com/jp/index.php

どのようなきっかけでESR株式会社を起ち上げたのでしょうか?

ESRの前身・「REDWOOD(レットウッド)」は2006年10月に日本で設立しました。
私にとっては2回目の起業です。

私は元々物流不動産開発のグローバル企業の日本オフィス開設にあたり
日本代表として2000年に来日しましたが、
2003年に独立し最初の会社「BlackPine(ブラックパイン)」を設立、
2006年に売却し、売却益を得ることができました。
それを資本に不動産開発とファンドマネージャーを行う会社・レッドウッドを起業したわけです。

起業前の会社では会社員としてこの物流不動産のビジネスの経験を積みながら、
起業のチャンスも模索していました。
幸運にも、私に起業融資をしてくれる、ジョイントベンチャーのパートナーに巡り合うことができ、
ブラックパインを起業するに至り、その後、そのパートナーに売却したのですが、
今では私にとって日本と中国における競合会社にもなっています。

レッドウッドで中国でも事業を展開する中で、中国の「E-Shang(イーシャン)」が競合になっていたのですが、
イーシャンの経営陣は会社員時代の元同僚たちでよく知っていました。
お互いに新しいマーケットに進出するためにも手を組むべきと考え、私から彼らに経営統合を持ち掛けました。
イーシャンは米国プライベートエクイティ投資会社のウォーバーグ・ピンカスにより創設された会社でしたので、
ESRは現ESR役員とウォーバーグピンカスにより2016年に共同創設した会社になります。
ESRはE-Shang Redwoodから来ています。

会社を経営していて、これまで一番大変だった出来事はどのような事でしたか?

一番大変だったのは、
2008年に世界的な金融危機が発生した際に、レッドウッドはモスクワで大規模な開発を手掛けていたのですが、
そのジョイントベンチャーのパートナー企業であるアメリカの大手保険会社が倒産した際に起きた出来事です。

この倒産はロシアでの我々の事業に大打撃でしたが、何とか切り抜けられると思っていました。
しかし、不運にも同時期にロシアがジョージアへ軍事侵攻し戦争が勃発したため、
世界的にロシアが非難され、欧米諸国の企業が投資を打ち切ったため、
我々もロシアでの事業から撤退せずを得ませんでしたが、
大きな打撃となり、経済的にも大変厳しかったです。

貴社の強みについて教えてください。

ESRの強みは、株式の23%を創業者で保有しており、
私と他2人の共同創設者は上場後も1株も売却してないため、オーナーシップが所持していることです。
これは上場企業としては(ESRは2019年11月1日に香港証券取引市場で上場しています)大変珍しいことです。
つまり、このことにより、我々は素早く決断でき、
戦略を適宜修正や改変しながらチャンスを掴むことができるのです。

我々は多くの新しいアイディアや技術革新にもチャレンジしていますが、
それもオーナービジネスだからこそ、官僚的な煩雑な手続きを必要なしにできるのです。
ESRは上場企業に成長しましたが、我々の起業家精神を抑制されない規模でいたいと思っています。

会社を経営する上で、スチュアート・ギブソン様が特に心がけている事などありましたら教えてください。

私自身、心身共に健康であり続けることが大事なことだと考えています。
週末は時間の許す限り、自分の船に乗り海の上で過ごすようにしていて、その時間が大好きです。
特に瀬戸内海が大好きなのですが、日本で最も日本の素晴らしさを感じられる場所の一つだと思います。
夕方、瀬戸内海に沈む太陽を見ていると、とても神秘的な気持ちになります。

今後のビジョンについて教えてください。

次はデータセンター事業を手掛けたいと考えております。
我々はアジアで最大の物流施設のオーナーですが、データセンターは
テクノロジーを組み合わせた不動産事業と考えており、近日詳細を公表できるよう勧めています。
私はイノベーションに大変興味があるのですが、最新のテクノロジーやイノベーションから何かを学び、
それを我々の物流施設でどう導入し、実現させるかを見たいと思っています。
そのためにも、我々の事業の源泉でもある土地をどんどん買っていきたいと思っています。
ESRは、アジアでは毎年他社より多くの土地を購入しています。
土地を購入するときは未だに期待と不安のスリル感があります。
土地は我々にとって源泉であり、お客様は我々にとって必要不可欠な酸素のようなものです。
我々は、どんな面でも他社より良くできるよう尽力し、決して現状に満足せずに、
物流施設をもっとよくするための方法や施策を探し、
株主の皆様により多くの収益をもたらしたいと考えております。

また、「物流施設は無機質でつまらない場所」という既存イメージを払拭したく、
施設内のワーカーの皆様が快適に過ごせる環境・アメニティの提供に努めています。
中でも「BARNKLÜBB(バーンクラブ)」と名付けた、施設内のワーカー様に
実質無料で利用いただける託児所を日本の10万㎡以上のプロジェクトに設けているのですが、
そこで遊んでいる子供たちの姿を見るのはとても嬉しい瞬間です。
当初はESRの社員も物流施設に託児所なんてとんでもない、と反対したのですが、
私は絶対に実現したいと半ば強硬に進めた事業です。
この託児所サービスを日本のみならず、
ビジネスを展開している他のアジア諸国でも展開したいというのも次のビジョンです。

《 ESR株式会社 代表取締役 スチュアート・ギブソン 》


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